2025年大阪・関西万博・中国館「蘇州デー」開幕式と、午後に行われた無形文化遺産パフォーマンスにて、中国語司会を務めさせていただきました。現場は正直、とてもハード。でもそれ以上に得られたものが大きく、心に残る現場でした。
リハーサルは前日の夜22時スタート。終了したのは深夜1時、ホテルに着いたのは2時過ぎでした。それでも翌朝5時に起床してメイク・発声・ヘアセット…そして10時半からいよいよ本番。開幕式後は市長をはじめとした来賓の皆様とともに館内を巡り、昼食を取る間もなく午後の都市プロモーション&伝統芸能ステージへ。気力と集中力だけで駆け抜けた、まさに全力の2日間でした。
そんな中、一番心に残ったのは、イベント終了後のこと。なんと市長ご本人が「司会、とてもよかったです。大満足でした」と直接お声がけくださったのです。そのほかにも多くの関係者の方から「雰囲気にぴったりで、優しく堂々とした司会でした」とお褒めの言葉をいただき、「次回も蘇州のイベントでぜひお願いしたい」と名刺をくださる方まで…。
思わず涙が出そうになるほど、嬉しかった瞬間でした。
実は、私は7歳の時に中国から日本に来て以来、ほとんどの人生を日本で過ごしています。そんな私にとって、全編中国語でのフォーマルな司会は大きな挑戦でした。でもだからこそ、何度も練習を重ねて、期待に応えたいという気持ちで準備してきました。その努力が伝わったのだと思うと、本当に報われた気がします。
「蘇州出身かと思ったよ〜」と何人もの方に言っていただけたのも、心の中でひそかに嬉しかったポイントです(笑)
誰にも気づかれないと思っていた努力が、思いがけない形で花開くことがある——そんなことを強く感じた2日間でした。
ステージは、いつも私に新しい景色と、素敵な人との出会いを与えてくれる場所。またいつか、この場所で蘇州の魅力を語れる日が来ますように。そしてこれからも、いろいろな都市や文化、人との出会いを楽しみに、精進していきたいと思います。
引き続き、日中バイリンガル司会者辛美瑛をどうぞよろしくお願いいたします。